アメリカ西海岸もすっかり秋らしくなった気がします。
日本のように紅葉があるわけではないのですが、
日差しの加減だったり、空気の冷たさだったり、
ほんと些細なところでの気候の変化を感じます。
さて、前回の子育てに続き、今回はアメリカの幼児教育事情についてです。
就学前の3歳から5歳ごろまでは、
言語発達や人間関係づくりという意味で非常に大切な時期です。
アメリカの幼児教育の主流哲学としては、
モンテッソーリ(Montessori)、
レッジオ・エミリア(Reggio Emilia)、
ワルドーフ(Waldorf)が挙げられます。
それらを少しご紹介したいと思います。
モンテッソーリは、
1900年代のローマにおいて唱えられた教育哲学で、子供主体の教育方法です。
遊戯は子供の仕事と捉えられ、学業にも重きはあるのですが、
同時に個々の子供のペースに合わせて習得するというものです。
子供が独自で解決法を見出していく環境づくりをうたっています。
例としては、3歳児から5歳児まで同じ教室で過ごし、
5歳児が3歳児のお手本となれるような環境づくりであったり、
同じ教員と3年間過ごすことで人間関係がどのように構築されるかというのを
体感として学んでいくことが強調されています。
子供のリーダーシップや独立精神を育てたい親御さんにお勧めです。
ワルドーフは、
どうも日本ではシュタイナー教育とよばれるそうです。
この教育法は、すべての教員がみな同教授法で訓練を受け、
資格をもっていることという規定が設けられています。
こちらもお遊戯が中心ですが、
その中にはルーティーンが設けられています。
例えば、ある曜日は毎週ガーデニングだったり、
クッキングといった具合でしょうか。
各子供の創造性に重点を置きながらも習慣も大切にするところが、
モンテッソーリとは少し異なるように感じます。
子供が慣れ親しんでいる家庭の雰囲気とお互いの協調性を大事にします。
ほかの教育法とうって変わるのが、
従来の成績表やメディアを一切使わないということです。
よって、大抵の場合が屋外での活動で、
基本的に学問や宿題というものはこの時期には導入しません。
子供の独創性を尊重したい親御さんにお勧めです。
最後はレッジオ・エミリアです。
1940年代、イタリアで普及した教育哲学で、
“よい民間人”の育成に重点が置かれました。
教師は子供の探究心を育むことに専念し、
子供の質問にすぐ答えるのではなく、
その質問を課題として子供に与え、
独自で答えを見出す手伝いをするという役割を担います。
この教育法は子供が何をやっているかという記録をつけたり、
作業中の写真やビデオを撮り、
最後に子供とおさらいするといった活動もあるのが特徴的です。
協調性を重んじ独自で問題解決できる子供に育てたい親御さんにはお勧めです。
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