前号で少しアメリカの国立公園について触れましたが、
アメリカにはいくつの国立公園があるかご存知ですか?
ずばり、59箇所になります。
あれだけの土地面積があれば、59もありかなと一瞬思いましたが、
大きさには大小あれ、かなりの数ですよね。
州ごとに見ていくと、カリフォルニア州が一番多くて9箇所、
二番目に多いのはアラスカ州で8箇所、三番目にユタ州の5箇所になります。
国立公園に認定されているものの多くは、
それ以前に国定記念物として認定されているものがほとんどです。
国定記念物は、遺跡や歴史的背景が審査基準になり、
アメリカ大統領によって認定を受けるのに対し、
国立公園はアメリカ連邦議会の承認によって、はじめて国立公園として認められます。
その審査項目も国定記念物とは少し異なり、自然の美しさ、地質の特性、独特の生態系などが挙げられます。
最も最近に国立公園に認定されたのは2013年、
北カリフォルニアに位置するピナクルズ国立公園です。
ここは、コウモリ、タカとコンドルが生息することで知られています。
私も今月お邪魔しましたが、私が知っている北カリフォルニアの
澄んだ冷たい空気とは打って変わって、
なんと日中の気温はカ氏90度(日本の気温で言うと32度くらいでしょうか)。
これまで訪れた数々の国立公園と比べて比較的小ぢんまりとした感じで、
貫禄という部分においては少々引けを取るかなという印象でした。
でもきっと生態系が極めてユニークなのでしょう。
この時期は、赤ちゃんコウモリが育つ時期なので、
洞穴付近は網が張られ人が入れないようになっていました。
国立公園の楽しみ方ですが、キャンピングはもちろんのこと、
国立公園の岩石層や地質によっては、ハイキングがぐんと楽しくなりますし、
あとは国立公園には必ずレンジャーと言って、森林警備隊員が駐在していますが、
彼らによる自然や生態系に関するセミナーやアクティビティーが予定されているので、
この機会に理解と興味を深めることもできます。
私のお勧めのプログラムは、
スター・ゲージング(Star Gazing)といって、夜のプログラムになります。
無数と光る星や天文学についての勉強会なのですが、
空一面に煌々と輝く星を見るには、完全な暗闇と眺望が必要ですよね。
国立公園はそれらの環境が整った絶好の場所。
皆さんも機会があれば、大自然の別の一面を味わってみてください。