最近では、老若男女問わず、実際に手紙を書くことが減ってきていて、
代わりにEメールを送ることが主流になってきています。
年配者でさえも、友達との連絡や孫とのコミュニケーションツールは
既にEメールが当たり前の時代です。
もしかすると、数年後には手紙を書くという行為すら
理解できない人が出てくるかもしれません。
【 手紙を「書く」と「送る」がひとつに 】
さて、「手紙を書く」は、英語にすると”write a letter” ですね。
そして、そのあとに続く行動はというと、
今までは、大ていの人が「手紙を送る」(send you a letter)ということをイメージしていました。
これは、手紙を書くという動作と、その書いた手紙を送る、
つまり、封筒に入れてポストや郵便局から出すという動作が別々だったからです。
しかし、技術の発達にともない、情報化が急速に進んでからは、
「Eメールを書いて送る」という、たったひとつの単語、
“email” という言葉で両方の動作を一度に表すようになりました。
なぜなら、「送る」という動作は時間的に強調されなくなり、
「書く」という動作に含まれてしまったからです。
つまり、あとでメールを書いて送るよという表現は、
“I’ll email you later.” で通じてしまうのです。
このよく似た表現で、
あとでテキストメールを送るよというのもあり、
“I’ll text you later.” といいます。
また、テクノロジーの発展によって、
他にも似たような動作一連型の表現が生まれてきました。
日本語でいう「ググる」という言葉などです。
例えば、これを英語にすると、”email” の時と同じように、
“I’ll google it.” と、「グーグルで検索する」という動作を
“google” の一文字で表せるのです。
このように、言葉は近年の「情報の発達」と共に急速に変化しています。
【 コミュニケーションの手段と言葉の変化 】
Eメールは比較的、ゆっくりと時間をかけて書けるということもあり、
もともとの英語から、それほど大きな変化はありませんが、
それでも “as soon as possible” を “ASAP” と、
“for your information” を “FYI” といったように
省略の表現を使用することが増えてきています。
Eメール以上に省略の表現を多用するのは「チャット」です。
言葉をしゃべるのと同じ、もしくはそれ以上に早くタイプ出来る人もいて、
「チャット」はコミュニケーションのツールとして若者中心に大衆化してきました。
今では世界中でビジネスでも当たり前に使用されています。
「チャット」は状況にもよりますが、
基本的には「スピード」が命で、
即時に反応しなければならないため、
必然的に、同音を省略したり、頭文字だけを使用する表現が生まれてきました。
例えば、”you too” を “u2″ としたり、
“no problem” を “np” と表記したりします。
このように、英語を書くという時は、
「何を手段としてコミュニケーションを取るか」によって
最適な表現方法が異なるのです。
テクノロジーの発展にともない、
英語(言葉)は「スピード」に対応できるように
どんどん略化してきていますが、
やはり、コミュニケーションを取る以上は、
書く相手に失礼にならないように
適切な言葉を使うことを是非こころがけてください。